DAWでのボーカルの録音と編集
DAWソフトを使ってボーカルの録音を行うには、まず、接続しているオーディオインターフェイスとマイクをケーブルで繋いで、録音を行います。
録音されたボーカルのオーディオデータが、トラックのタイムラインに表示されていると思いますが、トランスポートパネルの再生ボタンをクリックして、そのオーディオデータをそのまま聴いてみると、初心者丸出しのボーカルに聴こえると思います。
個人の歌唱力の差はあると思いますが、単純に、DTMでボーカルの処理を行っていない歌声は、初心者や素人臭さが丸出しになってしまいます。
ボーカルの処理は、DTMでもかなり重要な作業で、ボーカルが綺麗に処理されていれば、楽曲の50%くらいは品質が保証されている状態になるといっても良いと思います。
DAWソフトでボーカルの処理を行う場合、いくつかのエフェクター系プラグインを使用します。
ボーカル処理に使用するプラグイン
ボーカルの処理に使用するプラグインには、以下のものがあります。
- イコライザー
- コンプレッサー
- ディエッサー
- エキサイター
- テープシミュレーター
イコライザー
イコライザーは、音質を調節するエフェクターで、オーディオデータの特定の周波数帯域を増幅・減少させる事が出来ます。
ボーカルの声がキンキン耳が痛い音になっている場合、高音域の周波数が多いので、高音域の周波数を帯域で減少させます。
また、ボーカルの声がコモッた感じでモコモコしている場合、中音域の周波数を減少させて、高音域の周波数を少し増幅させます。
コンプレッサー
コンプレッサーは、周波数を均一に圧縮するためのエフェクターです。
全体的に周波数のデコボコを揃える事で、音圧を向上させたり、高音域と中音域、低音域の周波数が均一の音量で感じられるようにする事で奥行き感を作り出したり出来ます。
また、マルチバンドコンプレッサーというタイプでは、特定の範囲の周波数帯域だけ圧縮処理を施すことが出来ます。
ディエッサー
ディエッサーは、人が「さしすせそ」や「たちつてと」といった子音の音が強い発音をする際に発生する「歯擦音」を除去するエフェクターです。
歌い出しなどで子音の音が強すぎる場合などには、ディエッサーを使って、耳にストレスを感じさせる歯擦音を除去しましょう。
エキサイター
エキサイターというのは、高音域の周波数を全体的に増幅するエフェクターです。
エキサイターと同じような処理をイコライザーでも行う事が出来るのですが、エキサイターの方が、高音域の周波数を自然に増幅してくれる感じがあるので、イコライザーだと上手くいかない時は、エキサイターを使ってみましょう。
テープシミュレーター
テープシミュレーターは、ボーカルの声に含まれる周波数に対して、カセットテープのような、アナログな雰囲気が感じられるようになる周波数を付加するエフェクターです。
多くの場合、低音域と高音域の周波数が少なめで、中音域が多めになるとカセットテープの様なアナログ感が付加されます。
もし、ボーカルの声がデジタルな感じになり過ぎている場合には、テープシミュレーターを使ってみましょう。